こんにちは。
宝塚市の動物病院、めふ動物病院です。
最近これをしてるお医者さんて見なくなりましたね。

この絵は、むかし当院に届いたチラシの一部です。
いつの時代の資料を参考にしたんだよ、というツッコミを入れつつ、
そもそもチラシ全体が「ちょっとイラストレータ連れて来い」と言いたくなる出来だったので
念の為(?)パソコンに取り込んだまま、存在を忘れ去っていました。
この度、データの整理中に発掘されたのでブログに載せちゃう事にしました。
↓全体像

デッサンの狂いとか以前に、深層心理から不安を呼び起こす作画様式。
冒頭の話に戻りますが、
最近の若い人は見た事もないと思うので解説しますと、
むかしのお医者さんは頭に自分のお勧めのCDを着けて診察していたんです。

「お、先生、T-BOLANですか!」
のような感じで、患者さんとのコミュニケーションツールとして利用されていました。
20世紀後半までは大活躍していたのですが、音楽市場がCDの販売からダウンロード配信主体に移行するにつれて、衰退していったのです。
と、子供には説明していますが、正しくは「コチラ」です。
最近は高性能な耳鏡やヘッドライト(?)、小型内視鏡などの発達で動物病院からは姿を消して久しいと思います。
そんな訳で、なんで今さら額帯鏡やねん、とツッコミつつ、後輩獣医の方を見ると

↑後輩獣医さん
後輩獣医さんは着けてないので、先輩獣医さんを時代遅れとディスっている事がうかがい知れます。
シルエット図にも組み込んじゃう徹底したディスリっぷり。

額帯鏡はカラダの一部、的な。
何々?先輩獣医さんはアーヴなの?空識覚でもあるの?
と、思ったら

まさかの受け継ぎ。
「ねぇ後輩獣医くん、これ、使う?(強制)」 的な感じだったんですかね。
と、まぁ、全体的にも部分的にも思想的にも、雑な仕事だね、という印象しかないこのチラシですが
新しいバージョンはちゃんとしたデザインになっているそうです。
この会社内でも色々な教訓がバトンタッチされたようで、安心しました。
さて、私にとってのこのチラシからの教訓は、
「絵が上手な素人に頑張って全力で描いてもらうより、
絵でご飯を食べている人に手抜きで描いてもらった方がはるかにマシなものができる」という事で。
ではまた次回。
ちなみに獣医さんの今年のトレンドは白長靴。

